久々に心の底からグッとくる映画を観ました。
浅田次郎原作小説の映画化作品。
『 秘密 』『 おくりびと 』の滝田洋二郎監督ですからハートフル。 官能出身監督だけあって、心が動くシーンの「間」が秀逸で、とても好き。
さて、この物語は、江戸幕末の吉村貫一郎にまつわる話。
江戸時代後期、19世紀になると度重なる米の凶作、大飢饉によって東北の庶民の暮らしは困窮を極めていました。
東北の盛岡藩の下級武士 吉村は、新当流剣術の達人で盛岡藩士でありながらも、日々の糧に困る生活をしていましたが、それでも愛する妻と子と幸せな日々を過ごしていました。
その後、吉村の上役が江戸詰の際に同行し、江戸藩邸に単身赴任します。
江戸三大流派のひとつ、北辰一刀流道場に入塾し、短期間ながらも免許されます。
その後盛岡に戻ると、妻子は更に貧しい生活になっていました。されを見て、吉村は金を稼ぐ事を決意するのでした。
自分がこのまま盛岡にいては妻子を食べさせられないと、脱藩して江戸に向かい、新撰組隊士募集の入隊試験を受ける事になります。
この頃の新撰組は、現代で言うところの傭兵団、または民間軍事会社の傭兵ですね。
立会いの相手は、三番隊隊長斎藤一。
そして、互角の勝負をした吉村は、新撰組撃剣師範に抜擢される。 月給は手取り約42万円。
撃剣師範と言うことは、新人でありながら斎藤一と同格である。
金を稼ぎ郷里の妻子に仕送りする為に入隊した吉村を、守銭奴と蔑む隊士もいたが、その一人が斎藤一だった。
この頃から斎藤一には、何かと目の敵にされるが、2人は生死を共にし、やがて友情が生まれることになる。
主人公 吉村貫一郎役は 中井貴一 さん。
愚連隊の師範とは思えない柔らかい印象の吉村です。 口癖は『もさけながす』
史実のイメージと全く合わないのに、あぁこうだったのかもしれないと思ってしまうのは、中井さんだからこそ。 実際には盛岡の偉丈夫だから、ゴリラの様な剛の者でしたよね、きっと。
斎藤一役は 、佐藤浩市 さん。
取っ付きにくく、ぶっきらぼうな雰囲気がイメージぴったりです。
なんせ幕末を生き延びて、明治維新後は警視隊ですからね、かなりの堅物だったろうという印象。
そんな堅物の斎藤一の心が次第に解けていく様が素晴らしく、さすが佐藤浩市さんです。
どんなに吉村役が素晴らしくても、斎藤一次第では魅力が半減する程、重要な役割ですからね。
妻しづ役と子(大人になってから)みつ役は、 夏川結衣 さん。
新撰組の話なのに、斎藤一以外の隊士はあまり重要ではなかったりします。
そんな中で、沖田総司役は 堺雅人 さん。はい。
オープニングが、あれ?と思うのですが、そこに出てくるアイテムが、ラストシーンに繋がります。
総括すると、
あぁ邦画はこうであって欲しいと思える映画でした。
『 壬生義士伝 』予告編
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