REVIEW No.94

クヒオ大佐

Kuhio taisa

映画 レビュー
Review

実在した結婚詐欺師で、自称を「ジョナサン・エリザベス・クヒオ大佐」と名乗った日本人を描いた小説の映画化作品です。

実際には1970年から1990年の20年間に渡り複数の女性から1億騙し取ったのだけれど、映画では、短期間にせいぜい300万円くらいを騙し取った小者詐欺師になっています。

クヒオ大佐を、堺雅人さんが演っています。

分かりやすい嘘が、みんなに露呈していて、それでもクヒオ大佐を演じるしかない詐欺師が哀愁を感じさせて、コメディ映画なのに涙が出てきます。

映画を観て、実際にいたクヒオ大佐にも興味が湧きました。

その「ニセ」プロフィールは次の通り。

名前:ジョナサン・エリザベス・クヒオ(日本名は彼の本名)

職業:アメリカ空軍特殊部隊パイロット

(本当は、元自衛官)

国籍:アメリカ合衆国(日本国籍も所持する、いわゆる「二重国籍」)

出身地・ハワイ

両親

父:カメハメハ大王の末裔

母:エリザベス女王の双子の妹(映画では女王の妹の夫のいとこ)

履歴

6歳でワシントン大学を卒業

10歳でミネアポリスの士官学校(実際には海軍兵学校ならメリーランド州アナポリス、陸士ならニューヨーク州ウェストポイント)の入学資格を得るが、体格が伴っていなかったために15歳まで入学を辞退。

その5年間でエール大学で弁護士資格を得て、東京大学法学部大学院で法学博士号を得る。

伯母の要望もあってケンブリッジ大学にも留学していた時期がある。

士官学校卒業後はアメリカ海軍に任官。のちに空軍に転籍し、ベトナム戦争や湾岸戦争などで常に最前線に赴く特殊部隊パイロットとして従軍。

そしてターゲットとなる女性にはこう持ちかけたという。

私と結婚すれば、軍から5000万円の結納金が支給される。

またイギリス王室からも5億円のお祝い金が出る。

ウェディングドレスはダイアナ妃のドレスも手がけたデザイナーに依頼して製作してもらう。

結婚式は故郷のハワイで盛大に行い、仲人は田中真紀子、司会はKONISHIKIに依頼して快諾してもらっている。

その一方で、次のような点も見られたという。

「USAから発行されたという公文書」を見せるが、すべて日本語で書かれていた。

ジェット機に乗っている写真なども見せてくるが、ぼやけているのと写真が古すぎておかしい。

突然ポケベルが鳴り出し、無線機のようなもので片言の英語でやり取りを始める。

年齢は37歳と言い張るが、見かけはそれよりかなり年上であった。

ハーフにしても、平均的日本人よりも背が低めであった。

うん。

コレで騙されるんだ?

映画のクヒオ大佐のセリフで『騙してなんかないよ。 みんなに求められていたんだよ!』とありましたが、詐欺師は本当にそんな事を考えているのかもしれない。

アタシも、結構典型的な詐欺にあった事がありますが、ほとんど最初から詐欺だと分かっていても、引っかかるもんなんですよね。

被害額は、小さかったけど、見事に引っかかったものな。

もしかしたら相手は、クヒオ大佐に様に考えていたのかもしれない。

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