Review
新田次郎小説を原作とした山岳映画。
「 点の記 」とは、国土地理院に保存されている日本国土内に設置された、全ての基準点と測量記録の事。
国土地理院の前身は陸軍参謀本部陸地測量部。
明治21年から記録され20年後には、全ての国土は測量されていた。ただひとつのエリアを除いて。
富山県立山連峰剱岳。険峻で知られた剱岳は前人未踏の頂きであった。
陸地測量部としては剱岳を登頂するだけではなく、山頂に測量点を設置しなければならない。そして日本地図の最後に残された空白を埋める様にと柴崎芳太郎は、参謀本部より命令される。
剱岳初登頂を争うヨーロッパの近代化された登山具を使用する民間の登山家チームと比べて、陸地測量部の装備は旧態依然とした高山登山には向かない。アドバンテージを取られている中で、測量道具や測量点を設置する道具や部材を運んで、彼らよりも先に登頂し測量を終える事がミッションとして課せられている。
この映画の素晴らしいところは、こういったストーリーの場合、人にフォーカスされるものだが、そうではない。
情景、風景にフォーカスを置くことによってドキュメンタリー作品の様な場面場面が鮮烈な印象の作品となっている。 木村大作監督。
黒澤明監督をして、天才フォーカスマンと言わしめた、老練のカメラマンがメガフォンを取るとこうも印象的な作品になるものか。
山岳映画は、こうでなくっちゃ。
そういえば、幼少期に映画館で見て初めて感動した作品『 復活の日 』も、カメラマン木村大作だったなぁ。
『 剱岳 点の記 』 予告編
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