山岳小説家 笹本稜平 の小説を映画化した、日本山岳映画史に残る名作映画です。
テーマは「人の居場所」
主人公 長嶺亨( 松山ケンイチ )は子供の頃、山小屋を経営する父に連れられて、冠雪した立山を登っていた。
頂上に着くと、父は亨にこう話す。
人は歳を重ねるにつれて沢山の荷物を背負って生きていかなければならないんだ
地図も目印も無い
行き先も自分自身で決めなければならん
誰かに助けてもらうわけにはいかないんだ
そう話していた父に反発して、大人になった亨は、東京の外資系金融機関でトレーディングの仕事に就いた。
多忙な日々の中、何年も実家に戻らないでいると、父が亡くなったと知らせを受ける。
山小屋 菫小屋を継ぐ事を決心して、それまで上がったり下がったりに一喜一憂していたトレーディングの会社を退社する。
山小屋の初仕事は、麓から山小屋まで食料や燃料を運ぶ歩荷(ぼっか)でした。
山小屋を目指し登っていると、下から多田悟郎(豊川悦司)が「一歩一歩負けない様に普通に歩けばいいんだよ。」と追い抜いて行きます。
この悟郎を中心に菫小屋の周りは変わっていきます。 それと同様に亨も影響を受けていくのでした。
悟郎名言
「枯らさず絶やさず欲張らず」
「煙草と人間の共通点って分かる?
煙草も人間も煙になって初めて本当の価値が分かる。」
豊川さんが一番カッコイイ映画は、この作品かも知れません。
原作も面白かったのでしょうが、この作品映像美が素晴らしい。 そして映像が比喩している 人生 だとか 人間 愛 が伝わるという 他に類を見ない映画です。
が、ラストシーンはなんだありゃ。
まさか、北アルプスという事で、アルプスの少女ハイ◯のオマージュだったのか?
ラスト1分だけがアレですが、その他はホントに素晴らしい映画です。
引きの映像がどこかノスタルジックで、無常観や、人の小ささ無力感を感じさせます。
幼少期に映画館で観た『 復活の日 』を思い出してしまったのは、木村監督がカメラマンとして作品を撮っていたからでしょう。
舞台は3000mの高山 立山ですが、日本アルプスの雄大さや、美しい風景よりも、映画全体を通して人の儚さ、人間の小ささが浮き彫りとなっているのは、木村監督の素晴らしさと言えます。
山の雄大さ、美しさ、そして怖さ、それに対比させた人間の儚さを、柔らかく描ける稀有な映画監督です。
この作品の少し前に監督した『 劒岳 点の記 』も観てみたいです。
『 春を背負って 』予告編
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音楽・サウンドの詳細レビューを準備中です。
作曲家・印象的なシーン・サウンドトラック情報を近日公開予定。