REVIEW No.2043

ジャズマンズ・ブルース

A Jazzman's Blues

映画 レビュー
Review

ブルースは、虐げられている者達の音楽だ。

裕福な生活を送り、虐げられたことがない者には、決して本質は分からない音楽だ。

そうした意味では、今の日本ではハードルの高い音楽とも言える。

ブルースが好きでも、本質が理解する事は難しいはずである。

木からぶら下がっている大きな果実。

虐げられて吊るされて、リンチされて血だるまになった者、それが肌の色で区別されていたから起こった悲劇なのに、いつものこと、当たり前のことだから、木になった果実と表現される、それが君にわかるか、そう問われている気がしてならない。

兄と父にいじめられる男とバケツと呼ばれる、バケツの様に父に捨てられた女

といっても17歳と16歳なんですがね。

お互い会うことに障害があり、昼間は会えない、だから誰もが寝静まった夜に、紙飛行機を飛ばして

それが合図で、夜の密会をした。

文盲だった男は、本を読んでもらい字を覚えた。

たくさんの話をした。

雨の日も、晴れた日も、会って話して、そして恋をした。

一緒にいるだけで幸せな気持ちになる。

それが恋だ。

ひょんなことで白人に追われて、シカゴに兄について逃げた、その先のバーでヴォーカルとして才能を発揮する。

エンディングで、息子が白亜の建物に住む母を訪ねて、紙飛行機の代わりに渡した手紙の束、息子はバルコニーに出て椅子に深く腰掛けると、頭上にたなびくスタークロスの旗

アメリカ独立戦争の時の南部戦線のアメリカ連合国の旗。

あと少し時が経てば、あんな終わり方をしなくても良かったのに。

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